日頃より株式会社SGのブログでは、ドライバー・協力会社・荷主にとって有益なコンテンツを配信させていただいております。
ですが、弊社自体の事も少し知っていただきたいなと思い、前回と今回と次回の計3回のブログは特別会です。
軽貨物運送事業を営む中で、少し困った3つの事案をノンフィクションで紹介させていただいてます。
今回は第2段「どこまで行くの?」編です。
※他にも言い出せばキリがないですが、「少し困った・・・」程度に抑えてます。。。w
目次
■どこまで行くの?で、困った事案
開業して間も無い頃、ドライバーY君よりこんな要望がありました。
ドライバーY君
「朝9:00から定期案件で食材の配達をしてるけど、
その時間の前に何か稼働して稼ぎたいんですが・・・」
弊社としても、ドライバーの売上が上がることは、相乗的に良いことなので「よし!分かった!探すよ!」と案件探しを行いました。
当時は、とある運送会社さんが画期的なサービスを運営しており、サービス概要としては朝の5時~6時程度までに、コンビニから荷物を預ければ特定の地域間で、当日の14時以降に時間指定で配送してくれるというサービス.
利用者のイメージとしては、
朝5時に家のコンビニにスノーボードを持参する。
コンビニに届けたら、電車に乗ってゲレンデ付近に向かう。
少しお腹が空いたから、現地の特産物のご飯をお酒と共に嗜み、近場の温泉で足湯に入る。
時間を確認して14時を超えたところで、ゲレンデに到着すると・・・
朝コンビニに預けたスノーボードが、最短で当日14時以降にゲレンデは届くため、手ぶらでスノボーに行ける!!
というとてもとても優れたサービスでした。
・・・運送会社の方々は、ここで少し先が見えたように思います。
利用者にとって有益なサービスであるほどに、それを運営する会社はとても大変なサービスであるということ。
ただ、私たちはドライバーY君の提案・願いである「朝9:00から稼働の定期案件の前に、稼ぎたい」を叶えるために、この当日配達サービスの案件を請け負うことにしました。
〜数ヶ月が経った頃〜
12月28日(年末仕事納め予定日)
朝の5時にドライバーY君から電話が掛かってきました。
ドライバーY君
「社長・・・すみません。具合悪くて・・・。
頑張ってコンビニに向かってたんですが・・・
やっぱり具合悪くて・・・ノロかも知れません。すみません!!」
ここで突然ですが、
ブログ読者の方々に質問です。
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<質問>
①体調の悪くなってしまったドライバーY君は、
どのようなサービスの荷物を取りに行く途中でしたか?
1、簡単に代わりの効く案件
2、体調不良による休みが可能な案件
3、休みは出来ないし、代わりの効かない案件であり、
当日の14時以降に時間指定できる案件
(答え)
「3、朝の5時~6時程度までにコンビニから荷物を預けた荷物を
当日の14時以降に時間指定配送可能な画期的なサービスの案件」
②このサービスの配送先エリアは?
1、東京都23区のみ
2、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県のみ
3、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、茨城県、群馬県、栃木県、山梨県
(答え)
「3、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、茨城県、群馬県、栃木県、山梨県」
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<本題に戻る>
はい、そうです。
このままでは、コンビニに誰も集荷に行けない状況です。
そして、コンビニで預かっている荷物をセンターに集荷に来る大型トラックに積み込むことが出来なかった場合には、大手運送会社の配送網を利用することが出来ず、私達(SG)がお客様の手元に時間指定でお届けする必要があるのです。。。
↓
<結果>
18時以降の荷物は、大手運送会社の配送網を利用することが間に合いました。
しかし、14:00ー18:00指定の荷物(10個)は大型トラックに積み込むことが間に合いませんでした。
それ即ち・・・
私達(SG)が、手元に当日14:00ー18:00指定の荷物(10個)を東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県・茨城県・群馬県・栃木県・山梨県に届けなければいけないことを意味します。
恐る恐る荷物の宛先を確認すると・・・
【東京都:3個】【埼玉県:2個】【神奈川県:2個】【千葉県:1個】
【茨城県:1個】【群馬県:0個】【栃木県:1個】【山梨県:0個】
「山梨県と群馬県は無くて良かった〜」と安心できるようなことではありません。
現在の時刻は7:00過ぎ
【東京都:3個】【埼玉県:2個】【神奈川県:2個】
【千葉県:1個】【茨城県:1個】【栃木県:1個】
↑を一人で当日14:00ー18:00に時間指定で配達するのは、
『どこでもドア』でもない限り無理です。
どちらかというと今欲しいのは『タイムマシーン』です。。。
<どうしたのか>
直ぐに本日休みのドライバーへ電話し、社員にも電話し、協力会社にも電話し、計4人で対応することになりました。9:00に4人で集まり荷物を仕分け、全員でGoogleマップでルートを確認し、どのように配達をするかをシミュレーション。
10:00に以下の分担が決まり、配達に出ました。
Aさん
→東京都:3個
(足立区14:00ー16:00指定:1個)
(渋谷区14:00ー16:00指定:1個)
(江戸川区16:00ー18:00指定:1個)
Bさん
→埼玉県:2個
(春日部14:00ー16:00指定:1個)
(川越16:00ー18:00指定:1個)
Cさん
→茨城県:1個+栃木県:1個
(牛久14:00ー16:00指定:1個)
(日光16:00ー18:00指定:1個)
・私(庄司)
→神奈川県:2個+千葉県:1個
(横須賀14:00ー16:00指定:1個)
(横浜14:00ー16:00指定:1個)
(船橋16:00ー18:00指定:1個
当然ではありますが、企業への配達より個人宅への配達が多いため、一度も訪れたことのない街並みは不慣れです。
また、山奥に行けば行くほどナビも特定が難しくなります。。。
結局、全員が完璧に荷物の配達を遅延することなく、配達完了が出来ましたが、あの日の思い出は今も鮮明に残っています。追伸、Y君は年始にも同じことを仕出かしました。。
※2017年を以て、当該サービスは停止となりました。
■統括この事から学んだ点
利用者にとって利便性の高いサービスほどに、運営する側はとても大変である
早朝や夜間帯の案件を受ける際には、特にリスクヘッジが必要である
でも、この時に起きたトラブルがきっかけで社員のレベルが上がり、社内の仲の良さが増した
Y君、お大事に!
軽貨物運送事業では、特に開業時には代表者を含め管理者も実稼働を伴うことが多いです。しかし、何かトラブル事案が発生した際には、代表者を含め管理者がピンチヒッターにならざるを得ません。こうしたことからも、開業当初は経験豊富な協力会社(同業他社)の力が、とても有効的です。
弊社(株式会社SG)も、現在に至るまでに、四苦八苦しながら問題解決を行ってきました。今では多少のトラブルではいちいち動揺などしません。
少しでも興味を持っていただけたら、以下よりお問合せくださいませ☆
それでは、次回は「幽霊屋敷?で、困った事案(最終回)」を紹介させていただきます。
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